- 聖女から組合長に転職!?
- 猫だって働きます!
刊行情報
出ていけ、と言われたので出ていきます3
著 | : | 枝豆ずんだ |
イラスト | : | 緑川明 |
本の紹介
ルゴの街が魔物の大規模侵攻を受けてからおよそ1カ月後。ドルツィア帝国皇帝カーライルは、ルイーダ国を追放されたイヴェッタの保護のため、商人に変装して街の視察に訪れていた。しかしカーライルが目にしたのは、被災したとは思えないほど復興が進み、活気にあふれる街の様子だった。
街中の人々が力を合わせ着々と復興が進むルゴの街では、イヴェッタ一行もやりたいことや目標のために前へ進んでいた。
そんな生活が続いたある日、イヴェッタはルゴの街の冒険者組合長に赴任となった。初めての仕事に追われながらも、日々楽しく過ごしている。しかし、想像よりも組合長の仕事は大変で――!?
おっとり聖女の冒険物語、第3弾!
登場人物紹介
「今月も、依頼の達成率が基準以下ですね」
月末に入ったので日々の依頼達成状況について再度まとめながら、イヴェッタは頭を抱えた。
「イヴェッタ。瑠璃大樹の魔物を狩りました」
「外で働く妻の仕事を手助けするのは夫の甲斐性だと聞きました」
誰からだろう。
「何も心配するな。上手くやるさ。俺だって、このくらいはできるはずだ」
「……友人に……ならないか! イヴェッタ嬢!」
スッ、とエルフは剣を納めた。
「……お嬢さまに何かしたら死んでもらう」
イヴェッタの前では礼儀正しい男という態度を崩さなかったが、粗雑な仕草もできるらしい。そしてそれが、妙に似合った。
著者紹介
『出ていけ、と言われたので出ていきます 』著者の枝豆ずんだ先生にインタビュー!
作品にまつわる色々な質問にお答えいただきました!
小説を書き始めたのはいつ頃からですか?きっかけは?
子供の頃から頭の中でお話やキャラクターを考えるのが好きでした。最初は絵を描いていたんですが、二つ上の姉がめちゃくちゃ上手くて、描いて欲しいものを言うと描いてくれて「ねーちゃんがキャラデザしてくれるから、自分で絵を描く必要はないな」と。お話を考えて書くのに専念した結果だと思います。姉はその後、結婚して描いてくれなくなりました。
小説を書く時に心がけていることはありますか?
特にないですが……誤字脱字は気をつけたいです。
普段の生活の中で好きな作品、ジャンルを教えてください。
漫画だと「ベルセルク」とか「メイドインアビス」が好きです。文学だと志賀直哉や芥川龍之介、時代小説も好きです。人が血反吐を吐き泥の中でもがき苦しみながら前進していく姿が大好きです。
執筆スタイルについてお伺いします。執筆する場所や環境、時間など教えてください。
日中は仕事があるので、書ける時に書いておきます。場所は自宅の寝室だったりリビングだったり。時間は1日1時間くらいです。
作品「出ていけ、と言われたので出ていきます」が生まれたきっかけは?(何から着想を得たのでしょうか?)
元々は「ダンジョンにソロで挑む神官(天然系)使える技は〝聖なる祈り〟のみ」という設定で、周囲が「いや、そうはならんやろ」と突っ込みつつドタバタコメディというはずだったのですが、書いたらそうはならなかったようです。
作品の見所はどんなところですか?
主人公は聖女ではなく「神の切り花」というちょっと変わった役なのですが、神に愛され何もかも与えられ続けることが当人の幸福かどうか、疑問しか抱けないところです。
お気に入りのキャラクターはいますか?
マリエラ嬢が一番好きです。書籍の1巻では収録しきれなかったのですが、WEB版14話目の全裸で神に喧嘩を売る彼女の苛烈さがとても好きです。
書籍化される過程で印象深いのは?(改稿が大変、イラストがうれしい、など)
色々あります。この質問10回くらい書き直しました。本当……色々あります。総合的に、担当編集さんの忍耐力の強さに感謝しています……。
これから作家を目指している方々へ、ひと言アドバイスをお願いします。
SNSで周りがバンバン書籍化したりコミカライズしたりランキング載ったり受賞したり見えて精神的にグっとくる事もあるかと思いますが……ランキング1位になっても書籍化しても受賞しても何しても、隣の芝生の美しい青さは変わらないです!