社畜おっさん(35)だけど、『 魔眼』 が覚醒してしまった件 ~俺だけにしか視えないダンジョンで魔物を倒しまくってレベルUPし放題! 気づけば現実でも異世界でも最強になってました~
俺、廣井アラタ(35)はある朝起きたら左目が『魔眼』になっていた。
ていうかこれ左半分視界が赤いしなんか街の中に見たことのない扉が視えるし……なんだこれ!?つーかこれ、俺だけにしか視えないダンジョンっぽいぞ。
ならば……ちょっと内部を探検してみるか。
『我が名はクリプト。魔王軍、魔王様直属『魔族連合』が一柱、『死の連鎖』クリプトだ。……お前は不死族という種族を聞いたことがあるか? その長が俺だ』
「廣井新と申します。萬商事株式会社、営業一課所属。……ただのサラリーマンです」
「それで、このペンはいくらで売ってくれるのだ!?」
だから圧がすごいって。ただでさえ狭い部屋なのでテーブル越しに身を乗り出されると、のけぞるスペースがほとんどない。ていうか顔近っ!
「よし……決めた。俺は君と契約することにする。名前は……『クロ』だ。いいね?」
『…………フスッ!』
「は? どう見ても妖魔でしょ! あんな片目が燃えてる人間なんて見たことないわよ」
『でもでも、『大書庫』の検索に引っかかってこないッチュ。おかしいッチュ』